もちろん計画性のない旅だから
行き当たりばったりで、
しばらく歩いてみる。

日帰り温泉の看板がちらほら見えてきた。

とりあえず入ってみる。

「ご入浴だけでよろしいですか?
休憩室も空いてますよ」

フロントで言われる。

「あ、じゃあそれで」

荷物を置きに休憩室に入る。

8畳ほどの和室には、
机と座布団があるだけだ。

じゃあと言って、男湯と女湯の前で別れる。

あと一週間で夏休みが終わる観光地は
大して人も多くなく、
オレはゆっくり湯船につかる。

急に昨日からの事が思い出される。
昨日の夜は、まさか今頃温泉につかってるなんて
想像も出来ないよな。
と思ったら笑いがこみあげてきた。

予想外の展開と、
キミと一緒にいられるという
シアワセ。


このまま
キミと泳いでいたい。