「そういえば、陽ってなんでこの集まりに
来るようになったの?
最初、誰の友達だったっけ?」

「マサと元同僚で…
一度誘われたの。
それが、隼人くんと初めて会った時だよ。」

あぁそうだったのか。
マサと同じ会社で働いてたんだ。

なんだかオレの知らない陽を
マサは沢山知っているような気がして
少し切なくなる。


たわいもない話をしていると
気づいたら朝になっていた。

キミのことを沢山知ろうと思っていたのに
あまり自分のことを話したがらないキミ。

結局、あまり収穫もないまま
オレらは店を出る。

ありえないよ…

このオレがかわいこちゃんと二人きりで
朝まで仲良く飲んでるなんて。
普段なら今頃どこかのホテルで爆睡か、
だらしない女の寝顔を残して、
始発で帰る途中のはず。

女なんて誰でもよかった。

いつも向こうから寄ってきてやらせてくれる。
どうせオレの外見しかみてないんでしょ?
ならオレもあんたの中身なんてどうでもいいから
とりあえずホテル行こう。

そんなことが日常当たり前で、
別にそれについて深く考えたことはない。

頭で考えるよりも
体は正直だ。

キミと会うまでは…