今回の飲み会を言い出したのは私で、帰省した友達と私を含めた6人で1つのテーブルに案内された。

『最近どう?』から話が始まって、話が途切れる事がない。
さすが、女の子同士!
2時間程、話すだけ話して、ご飯も食べて気分が良くなった頃…

「アヤ、あれタクヤじゃない?」

私の隣に座った友達が隣のテーブルの方を見ながら伝えてくる。
ふと見ると…確かにタクヤ…中学を卒業してから見てないけど、タクヤだってすぐにわかった。
タクヤの前には女の子。

『あ、彼女だ。きっと。』
そう思って、最初は声をかけるのをやめたのだけれど…

『あ、サエちゃんやん!』

一緒にいた子も小・中学校が一緒の友達。しかも、遠い親戚の子だった。

さっきまで彼女に悪いから声かけるのやめようと思ってたのに、すっかりそんな気が失せてしまった。

「あれってサエよねぇ?」
隣の友達がまた声をかけてきた。

「うん。付き合いよんかなぁ??」
「そうなんやない?2人やし。」

隣の友達と2人でコソコソ話していると…

「あれ?アヤらおったんや!気付かんかった〜!声かけてくれたら良かったのに。」

声をかけるか迷っていたら先に声をかけられてしまった…。