「え?」
ビックリして顔を上げる。
そこには、
私が求めていた…
日本人が立っていた。
「…助けて下さい…。」
泣きながら言う私を見て、
「は?どした急に?
何かあった?」
彼はオドオドしながら
何度も同じことを繰り返し言い続ける。
「…ここ、何処ですか?」
私がそう言った瞬間ー、
安心したのか
表情が和らんだ。
「君…もしかして?
初めて来たの?」
コクンと頷くと、
彼はニッコリと笑って
私に言った。
「懐かしいな〜。
俺も最初はどうしたら
良いか分かんなくて…
泣いてばかりいた。」
「…そうなんですか?」
そんな風には見えないから、
驚いて
つい、聞き返してしまった。
「うん。誰だってそうだよ。
初めから出来る奴なんて
いないと思うよ?」
おっしゃる通り。
「…ですね!!」
私も安心して、
笑顔を取り戻したんだ。