全てを伝え終えた時、
「ー…っ、ごめん…紗衣」
華架は泣きながら何度も謝った。
「そんな大事な意味があったなんて知らずに…諦めれば!!なんて言って…ごめんね…っ」
華架は今、
私のために泣いてくれてる。
こんなにも…
優しい友達に出会えたことが嬉しくて、
「ありがとうね。引き止めてくれて。」
涙がこぼれ落ちたんだ。
母親がいない私を…
反対する人なんていなかったから、
凄く嬉しかった。
父はいつも決まって、
私に言うのだ…。
「自分が進みたい道へ行きなさい」
って。
だから、
華架が引き止めてくれた時
母親と言う温かさを感じたんだ。