「何で謝るの?
しょうがないよね…。運命なんか、そんなもんだよ?」

本当に…そんなもんだ。

いつ何が起こるかなんて誰にもわからない…。


しばらく沈黙が続いた。


「じゃあ、仕事に行くね?」

笑顔で席を立ち、準備を続けた。


かける言葉も見つけられない…。

そんな様子だった。


彼も…可哀想だよね。


玄関でブーツを履いていると、旦那が近づいてきた。

「なぁ、紘…。
もう…家のこと、無理にしなくていいからな?

したいことしろよ?」