「紘さん、これから大変だろうけど…一人で抱え込んだりしないでね?
俺にできることなら、何でもするから!」
琥太郎は私の性格をよく分かっている。
まだ短い付き合いなのに、ね。
「大丈夫!嫌ってほど頼るから!!!」
ニヤリと笑う。
「いや…そんなには…頼られても…困るかな?」
琥太郎は目を泳がしている。
「あはは…。」
「あはは…。」
お互いに顔を見合わせて吹き出す。
こんな…普通の言い合いなのに、すごく幸せを感じる。
本当に頑張らなきゃな。
こんな二人の関係が…永遠になるように…。
途中で電車を降りて、琥太郎は戻っていった。
ずっとずっと、バカみたいに手を振っていた。