「…うん。」

虚ろのまま、小さく返事をした。

「…なんだ。良かった。」

安堵のため息を漏らす。

……私…生きてたんだ…。


『紘~!紘~!』

廊下から、また大騒ぎでこちらに向かってくる声がする。

母と姉が駆け寄ってきた。

「良かった!本当に良かった…。
あんた、心配かけないでよ!」

姉が怒りながら泣いている。

母も隣で崩れ落ち、肩を震わせている。