バタバタバタバタ…

「紘!!
わぁ!紘!目を覚ましたんだな!」

竹条先生が駆け寄ってくる。

「良かった…。本当に良かった。」

半泣き状態だ。


「紘…。
お前な、あの検査のあと…二階のテラス横の階段から足を滑らせて転げ落ちたんだ。」

…足を滑らせて転げ落ちた?

「外傷もほとんどなくて、脳にも異常はなかったんだけど、

一週間、目を覚まさなかったんだ…。」

…一週間、も…?

「…おい?紘?
聞こえてるか?わかるか?」

何の返答もない私を不思議に思い、慌て始める。