最後に、もう一度だけ…。 琥太郎に電話をしようと思い、二階のテラスに出た。 これが最後の賭け。 プルル…プルル…プルル…… [只今、電話に出ることができませ…] …終り。 大きく背伸びをして、空を仰いだ。 …いい天気。。。 まだ時間も早く、今日は酷く寒くて…テラスには誰もいなかった。 …仕事、行かなきゃな。 テラスからは地上へと真っ直ぐに続く階段が横付けしてあった。 大きく息をつき、そこに向かい歩きだした。