………。
プルル…プルル…
[はい竹条です。只今留守にしております…]
(…留守、か。)
ピロロ…ピロロ…
「もしも…[紘か?どうした? 発作か??]
私が話すのを待たずに相手は重ねてきた。
私が電話をかけた相手は…私の担当医、竹条先生だった。
助けを求める相手ではなかったかもしれない。
でも…でも…。。。
また私は僅かな可能性にかけていた。
今の検査薬はほぼ100%の結果なのかもしれない。
でも、もしかしたら…。間違いかもしれない。
間違いであって欲しかった。
「先生…ごめんね。忙しいのに…。
発作とかじゃないの…。」
竹条先生は『もしも』の時のために、私に自分の携帯を教えてくれていた。
今まで一度もかけたことがなかったのに…こんな内容でかけることになるなんてね…。