トントン−


優斗君の部屋の扉をノックしても返事はない。


やっぱり起きてないのかな。


「優斗君。起きてる〜?開けるよ?」


ドアを開けてベッドの方を見ると、顔まで布団を被っていて寝顔が見れない。

見たいなぁ。


めくっちゃう?


でもダメだよね〜

でもめくらないと起こせないよね!


「えい!」


勢いよく布団をひっくり返すと、優斗君はすぐに寝返りをうってしまった。

あぁ、あとちょっとだったのに…


「優斗君、朝だよ〜」


「んん…」


「優斗君?」


優斗君の体を揺すって起こそうと手を伸ばした。


パシ−


「え!」


「寝てるとこ襲うなんて〜。つぼみちゃんって…」
「そんなんじゃない!」


もしかして

「起きてたの?」


「うん。つぼみちゃんがノックしてた時から起きてたけど」


「え〜。起きてたら言ってくれればよかったのに〜」


「そしたら、つまらないじゃん」

「そういう問題じゃない!」



もう、ひどい!

起きてたなんて。