マヒロの家を出て向かうところ。
それは…事務所。
自分の気持ちが固まった。
全部伝えたいんだ。
優斗君に…
事務所に着くと、昇君の姿が見えた。
「昇君」
「お、おま…つぼみ」
「へ?」
今、つぼみって言った?
いつもお前だもんな。
一緒に買い物行ったとき、お前じゃなくてつぼみ!って言っても直してくれなかったのに…
「どうしてここにいんだよ」
「自分の気持ちぶつけにきたの」
「そっか。頑張れよ」
そう言って私の頭をポンポンと撫でた。
「うん」
「あ、でも。俺にとっては頑張ってほしくない気持ちの方が大きいな」
「なんで?!」
「つぼみの事が好きだから」
みるみるうちに顔が赤くなっていくのが分かる。
この前はこんなにならなかったのに…
名前呼ばれたから?
「顔真っ赤」
茶化すように言ってくる昇君。