「辛い…か。確かにそうね、辛いだけかも。だけどあなたはあの笑顔を見ても何にも思わないの?優斗君はあなたを必要としているのよ?」
麻梨愛ちゃんのイメージは性格が悪い人だと思ってた…だけど、本当はとても優しい人。
「ありがとう、麻梨愛ちゃん。…だけど今は分からないの。どうしたらいいのか」
「だったらあなたは分かるまで必死に考えなさい。私はあの写真を撮った奴を調べてみるわ」
「あ、ありがとう」
「あなた最近笑ってる?」
笑う…
笑えないよ。
こんな時に…
「笑うといいことあるわよ…それじゃあ」
そう言って席を立ってスタジオから出ていく麻梨愛ちゃん。
今日この日で麻梨愛ちゃんの印象がガラリと変わったな。
それからすぐ私も席を立って、家に帰る事にした。