泣いた跡が残っててメイクもくずれているから、そのまま早退してきちゃった。



優斗君がいないか確認して家に入る。



高校を卒業しても、仕事があるから昼間はいないよね?



リビングのドアを開け中に入ると、話し声が聞こえた。



「はい。5時頃には帰ってくると思うので、その後に…」


お母さん?



耳に携帯をあてて誰かと話してる。



お母さんに気づかれないようにこっそり2階に上がった。






2階について、ふと優斗君の部屋に目がいってしまう。


前にお母さんが言っていた言葉。


「つぼみが高瀬君を好きなら今すぐにでも高瀬君の居候をやめようと思うの」



もしかしたら…



そう思って部屋のドアをゆっくりと開ける。



「え…うそ……」