「お兄ちゃん、ひっどおい!!」

あたしを置いて先に帰っちゃうなんて...

「もうしらないんだから!」

あたしは、この時朝のことを少し後悔していた。

あんなことしなければ一緒に帰ってくれたかな?



しぶしぶ、一人でかえることにした。

学校を出た地点でふと思った。


…あたしバカだった。
家までの帰り道わかんない。

朝きたのでなんとなくはわかるけど、あまりはっきりは覚えていなかった。
しばらくうろついていると気付けばもう8時になっていた。

辺りも暗くなって、人気もなくなった。

「…早く帰らなきゃ」

暗くて怖くてなにより心細かった。