「亜美、おはよー」

『驚不』の事が起こった翌日。全校生徒無事みな登校してきた。みな『驚不』の事は忘れているらしい。一部の人達は除くが…

「おはよ、佳奈」

一部の人?の1人がまた最初にノーテンキに挨拶をしてきた佳奈である。佳奈は『死神』と『人間』のハーフ。なぜ、会う人がみなハーフ。よく分からないけど…

「亜美、昼休み屋上行かない?」

佳奈は私の前の席のため、よく話しかけてくる。


「龍も居るけどいいの?」

「全然気にしないよ?だってこの学校に来てやっと『仲間』がいたんだからさ」

たぶん佳奈が言う『仲間』は同じ境遇の人がいたと言う意味だろう…私も龍以外にいるとは思わなかったが…


「ねぇ亜美、最近悪魔が出ないの気にならない?」

数秒の沈黙から抜け出すように佳奈が言ってきた。

「うん…悪魔騎まで出だし…」

「やっぱ、ノラの仕業?」

ノラ。私の実の父親であり、今は私の力を奪おうとしている敵。
『昔、お前がやった事は許さない。絶対に』
そんな事を言われたっけ?…削地も仲間だったかな?…

「…かもね…」

「『…かもね…』ってどういう事?」

佳奈はいつも私と話しているような顔をしていなかった。いつもの表情から想像ができないくらい真剣で私をまっすぐ見ていた。逆に引く…佳奈には失礼だか…

「ノラに会ったから」

私がそう言うと悪魔の気配がした。それもとんでもない数の悪魔の気配を感じた。佳奈も気付いていた。そして、私と佳奈は教室を出ていき、その悪魔を感じた場所に向かった。