「佳奈？…」

私はそう呟いた。それに気づいたのか私達の方を見てきた。次の瞬間…

目の前に佳奈がやってきた。佳奈は死相服を、つまり『死神』の姿だった。龍やマハ達シカ達を見てから佳奈が私に向かって言った。

「亜美…だよね？その首輪ってまさか…」

「そのまさかだよ…」

私は佳奈にそう返した。

「そっか…前から少し感じてたけど、『死神』とはね…隣の人は『悪魔払い』だよね？」

お見事だった。死神と悪魔払いだとすぐ気づかれたのは初めてだった。私達はどっちもの霊殺が混じっているため分かりにくいらしいが、それを佳奈は一発で…

「そう…でも私達ハーフなんだ…」

「死神と悪魔払いの？」

それも分かっていた。霊殺の感知能力はずば抜けている。

「それより、この『驚不』を何とかしなきゃ…」

佳奈が言った。

「だね…こんなにいると結構厄介だからね…」

私と龍と佳奈と削地を抜かしても約２００人くらいはいる。それに『驚不』を浴びた人なみんな生身の人間である。余計攻撃がしにくい。が、やるしかない…

「…行くよみんな！」

私達佳奈を含む死神と悪魔払いと悪魔達は『驚不』を浴びた人の救出に向かった。