場所は総会が開かれている総室の前。総室の扉には漢字で『一』と書かれている。扉は2メートルくらいだろう。横幅は1メートルくらい…
私は総室の扉をノックしてから扉を開き、足を踏み入れた。

「黒次か…どうじゃった?」

「総隊長様…私が行った時には孫紛とノラが話していました。それと同時に亜美の腕をつかみ、何かを言っていました。」

『亜美』と言う単語がでてきただけで総隊長以外の隊長達が私を睨むように見てきた。まあ…そりゃそうか…亜美は昔私が冥界に連れてきて、『サラキの目』の力があることにみんなが驚き、それを奪われまいと大切にされてきた子である。もちろん、みんなは亜美がノラの子供だとは知っている。
総会の時には、私から見て右側に3隊長、私、7隊長、9隊長、11隊長が並んでいる。左側には、孫紛、4隊長、6隊長、8隊長、10隊長が並んでいる。
なので、一気に見られると結構怖い…

「そうか…孫紛と亜美は5隊室じゃな?」

「はい…亜美がはめている首輪にヒビが見られました」

「その修正という事じゃな?」

「はい…私達だけでも大丈夫かと…」

「分かった…儀式の準備が終わり次第儀式を始めろ」

「分かりました」

私は総隊長に礼をしてから総室を立ち去った。

「総隊長様…」

黒次がいなくなった総室で3隊長の金原が言った。

「これは近々やるかもしれんのう…」

総隊長様が怖そうなでも、真剣な顔で言った。