この事をすぐに孫紛さんと黒次隊長に言った。2人はものすごく驚いていた。

「冥界に来れる?」

黒次隊長が言った。
私の首輪は全解放を防ぐもので、ヒビがはいっているだけでも冥界に行き、きちんとした儀式をしなければならない。ヒビがはいったのは初めてだった。首輪をはめる儀式は私が赤ちゃんの頃、つまり四十年前の事である。もちろん、記憶はない。
私は頷いた。龍や、マハ達、シカ達も来る事となった。本当なら龍は来ては行けない。冥界は死神が住む場所。悪魔払いが来れる場所ではない。そして、死神と悪魔払いはあまり仲がよくないらしい。でも、私達が産まれた事で少しずつ和解してきてきているらしい。

「転社法やるよ?」

転社法案。簡単にいえば人間界から冥界に行く転送のようなものである。ちなみにいえば、孫紛さんや黒次隊長もこれで冥界から人間界に行き来している。

「転社法、摂提!」

黒次さんは指で院をくみながら言った。そして、私達は私の首輪の儀式のために一旦冥界に向かった。