確かめなくてはならないことが、一つあった。そのことを、「少女」のブラウス越しに透けてみえるブラジャーのストラップを見つめつつ、どう切り出したものかと思い巡らす憲治。
「ケンジ。」
 「少女」は突然憲治を呼び捨てにした。
「はっ、ハイ!」
「どぉこ見てんのォ?」
 ニヤッと笑って振り向く「少女」。奇麗なだけに、その仕草には凄味があった。もとが「幽霊」みたいなモノだから当然だと、変な納得で落ち着いた憲治は、
「あのさぁ、お願いがあンだけど、」
と思い切って切り出した。