「朱音、寒くない?」


俺が声を掛けると笑顔で振り向く


「寒いに決まってんじゃん、
観覧車の中でもやばいくらいに寒い」



「そっか………
手…繋ぐか…?」



そう、勝負とはこれだ





「えぇ?(笑)
手、繋ぐのとか有りなの?」


「有りだ、
ほら、手、出して」





もう尚人の手じゃないぞ


だから朱音も心を許してくれたんだ






二人の手は、繋がれた