2人ともどうしちゃったんだろう。



急に黙っちゃった。



私はちょっと気まずくなりながら2人の顔を交互にみつめた。




「はぁ。慎也。お前、部長なんだからさ、俺らに無断で時間遅れるとか有り得ないだろ。それで時間遅れるまで伊藤さんとここで何してたわけ?」



怒った口調の隆司。



「時間遅れてたことに関してはさっき謝っただろ。部長なのに悪かったよ。でもさ、俺と伊藤がここにいたことは別に隆司には関係ねぇじゃん。なんでお前に話さなきゃいけねぇわけ?」

隆司に対してそれにこたえるように怒り口調の高木くん。




ど、どうしよう。
ケンカ!?


私は何も言えなくて
ただあわあわしてた。



「そうゆうことか。わかったよ。慎也が話さないって言うなら、伊藤さんに聞く。」



隆司はそう言って
私の腕をつかんだ。


「悪いけど今日は部活休む。よろしくな。部長。」


「おい、隆司!」



隆司は私の腕をつかんだまま教室を出て走った。



私はただドキドキして
隆司に引っ張られながら走った。



つかんだままの腕が
あつかった。