年齢で大人かどうか決まるわけじゃないだろ?


愛しい志鶴

心配しなくていい。君は二十歳になっても子供っぽいままさ。

たぶん、三十になっても。


「それに最近、圭吾さんずっと機嫌がよくなかったから……考えているうちに、どんどん心配になっちゃって」


僕は笑い出さないように、深呼吸を一つした。


僕の機嫌が悪かったのは、君が心変わりをしたんじゃないかと気が気じゃなかったからだよ。


「機嫌が悪かった? せっかく志鶴とパーティーに来ようかと思ったのに、ふられたからね」


「圭吾さん、仮面パーティーには興味がないって言ってたじゃない」

志鶴はむくれたように言った。


「君が行きたいなら話は別だ。それにしても、その ドレスは少し肩を出し過ぎじゃないのか?」


「素敵だよって言ってもいいのよ」


「素敵だよ。その肩にキスをしたいくらいに」


「じゃあ、後でそうして」