―ねぇ大丈夫?神楽さんと付き合ってるって聞いたけど?―
―あぁ、昨日までな。今日からシズクちゃんと付き合うよ。―
―ひどい男。―
―もういいだろ。早くしないとキャストが入ってくるかも。まぁ今はシズクちゃん意外お客につけてるか大丈夫か。―
私は急いで事務所に向かった。
そこにいては、どうにかなってしまいそうだったから。
事務所に着いたら他のボーイに告げ口した。
そしてその日に店をやめた。
後から聞いた話では二人はクビになったらしい。
これを皮切りに私はお金と引き替えに自分を売り始めた。
最初はあいつを忘れたくて。
店にいた客に声をかけて頻繁に会うようになった。
セックスに愛は必要ない。
愛を込めたらそこで終わり。
それが私のルール。
なんだか空が真っ暗に見える。
世の中はいつからこんなに暗くなってしまったの?