青木とは週1回のペースで会っている。



別に奥さんと仲が悪いわけではない。



私によく奥さんや娘の話をする。



私と会うのは若い子とセックスしたいからだという。



私には彼を含め4人の客がいる。



不動産会社に勤めている坂木
彼はかなりの足フェチで常に足を触っている。



銀行員の風間
彼はドのつくM体質でいつも私が上になる。目隠しと縛りを好む変態だ。



最後はラーメン屋の店長の松村
こちらも変わり者で行為の最中は他の男の名前を呼んでくれという。



そしてさっきの青木
彼は食品会社の社長で一番の太客だ。
会う場所は高級ホテルで、最後はタクシーを呼んでくれる。
彼とはもう1年の付き合いになる。




私の生活費は以上の男から成り立っている。



東京は金がかかる。



けど昼間のバイトでは生活費だけで消えてしまう。



洋服代や趣味にかけるお金がないのは私の中では恥だと思う。



お金は自分で稼ぐものだ。



文字通り自分の体で稼いでいるから、この仕事を誰にも非難させない。



「お客さんどこまで?」




「仙川駅までお願いします。」