だから私はこの家にいることと、かずくんと一緒にいる時間が増えることは、比例することを望んでた。


でもきっとかずくんにとっては、実家以外に帰れる場所が出来たことで、ある程度満足してたのかな。


「俺がこの家にあんま帰ってこないのはそういう理由があったから。おかげで連絡もあんま出来なくて、本当に悪かったよ。これからは状況見ながらここに帰ってこられそうな日は、ちゃんと帰るよ。」


「うん、ありがとう。でも理由が分かっただけで不安もなくなったし、私なんかよりちゃんと自分の身体のこと優先してね。」


たまの自分って素直じゃないなって思う。


かずくんの前だと、自分の素直な気持ちを隠して、ついつい強気な発言をしちゃう。


かずくんにとって私が重荷にならないように、良い子で居るために、私は大丈夫だからとちょっとだけ背伸びする。