「なんだ……?」

聞いたことの無い男の声。
紘哉と羽兎は辺りを懐中電灯で照らした。

そして。

「離れの二階にいる!!」

懐中電灯で照らされた怪盗仮面。
手には何やらサンタの袋のようなものを持っている。

そいつはニヤッと笑って言った。

「私を捕まえようとは百年早いのだよ!
ふはははは!」

「そのわざとらしい笑い方やめろ!」

珍しく紘哉が声を上げる。

しかし怪盗仮面は目もくれず、暗闇の中庭に飛び降りた。