「紘哉さん」

羽兎は何故か可哀想なモノを見る目で紘哉を見た。
思わず彼の眉間にシワが寄る。

「そんなこと覚えて楽しいの?」

「ま、まあな。一応天文学には興味があるから」

「女の子みたいだね」

「ぐっ……」

紘哉は少し傷ついた。
そんなつもりは全くない。
自分の興味があることを調べて何が悪い。

「私は今のような話、好きですよ」

突然後ろから声が聞こえ、二人は驚いて振り返った。