優はニッコリ笑うと再び二階へ上がっていった。 「じゃあ8時50分頃、中庭に集合ってことで!」 そう言って早裕も二階へ行ってしまった。 「……」 取り残された二人は何も言わずにそれぞれの部屋へ入っていった。 客室はホテルのスイートルームみたいな感じだ。 ベッドにタンス、ご丁寧に部屋の隅に小さな冷蔵庫なんかも置いてある。 紘哉は黒いスーツの上着を脱ぎ、ネクタイを緩めた。 8時30分 予告状の時間まで残り30分