「まさかとは思うけど……泊まる準備してあるよね?」

「当たり前だよ!!
夜遅いし……電車なくなりそうだもん、ココ」

二人は早裕から事前に言われていた。
ここは早々と電車が無くなるから泊まる準備をしてきて、と。

事務所から頑張れば歩いていける距離だが、夜遅くとなればさすがにキツいだろう。

少しはしゃいだ様子の羽兎を見て、早裕はクスッと笑う。

「なら大丈夫だね!」


その時、二階から誰かが降りてくる音がした。