「待った!まさか孫紗江って……」

「うん。今日本で流行りの人気作家だよ」

父親が警視総監。
母親が人気作家。
娘が探偵の助手。

これを聞いた恵一だったら、驚きすぎて腰を抜かしているところだろう。

しかし紘哉は少しだけ目を丸くし、

「ふーん……」

と、ただそっけない返事をするだけだった。