「知らないかもしれないけどね……私と紘哉くん、大学の同窓生なのよ」
「同窓生だったら顔くらい覚えてるはずだが?」
紘哉が口を挟む。
その問いに、早裕はただ首を横に振るだけだった。
「学科が違ったから。おまけにダブってる講義なんて一つしかなかったし。
知らないのも当然だと思う。
とにかく言うよ。
私は大学時代からずっと好きだったの……アナタの事が」
「……」
紘哉が最初に彼女に対して感じた嫌悪感は、このせいだったのかもしれない。
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