「風呂敷?何で?」

「お前は血がついた毛布をそのまま手に持って、何も包まずに立ち去るのか」

「うん」

即答。
さすが変なモノを好きなだけある。

「……お前の感性を一般人の俺らに押し付けないでくれ」

紘哉は大げさにため息をついた。

「普通だったら、血のついたモノを風呂敷に包んで運ぶはずです……普通なら」