羽兎はショボンとうなだれると、恵一に加勢を要求する。 しかし、彼は首を横に振るだけだった。 「アイツ、人の心ってモンが無いからなぁ……」 「そうですかぁ……言われてみれば、早裕さんにも容赦なかったし」 酷い言われよう。 二人の会話を耳に挟みながらも、彼は何も言い返さない。 やがて彼はイライラしたように恵一と羽兎を指差した。 「取り敢えず、お前ら出ていけ。俺はシャワー浴びて寝る」