「そうよ。人見知りで知らない人が来ると必ず吠えるの……ごめんなさいね」

早裕が申し訳なさそうに謝る。

「いえいえ。大丈夫だよ」

「玄関で立ち話するのもなんだから、リビングへどうぞ」

早裕は二人をリビングへ案内した。
羽兎は少し目を輝かせながら、彼女の後ろをついていった。

リビングは玄関の目の前にある。

別に案内するほどの距離ではない。