「うぅ……言わなかったっけ?」

「言ってない」

紘哉に一蹴され、ふて腐れる羽兎。
彼はキャタツに近寄り、反応が出た部分を指で触った。

「まぁどっちにしろ、これは被害者の血だと思う」

「何でそうなるの?」

「仮にワトコの推理が当たっていたとする。
物置部屋で被害者を殺し、俺達の目の前で被害者の部屋に移動する。当然ロープに被害者の血が付くだろ?
それを切るためにキャタツとハサミを使う。そして血痕が付く」