羽兎は意味が分からないと言わんばかりの顔をした。

「だから、振り子方式で使ったロープを切ったんだろ。それだけだ」

「なるほどね!」

ようやく納得したように彼女は頷いた。

「因みに怪盗仮面どっちの血?」

「……は?」

今度は紘哉が怪訝な顔をする番となった。

「だってさ、これって怪盗仮面の血なんでしょ?」

「誰がそんなこと言ったんだよ」