ここまですると相手は引くんじゃないかとか考えないのだろうか。

紘哉は呆れて物が言えなくなった。

「恋は盲目だな。自分で何やってるのか分かってるのか?」

「さあな」

恋愛は人を変えると言う。
いくら入れ込んでいても、自分でブレーキくらいはかけられるだろう。

ブレーキが効かなくなるほど入れ込むとは、どう言うことなのだろうか。

紘哉は複雑な感情のまま警察署を後にした。