平謝りをする紘哉。
途端に恵一は元気を取り戻した。

「単純な奴……」

紘哉は誰にも聞こえないようにボソッと呟いた。

「話戻すぞ。どうやら海藤は優に怪盗仮面の話をしたらしい」

「どんな?」

「登場するときの恰好・仕草。
優が興味を示すとご丁寧に声まで録音してあげたらしいぞ」

「……もしかしてさ」

「もしかしなくとも海藤は優に入れ込んでたらしい」