「……」 恵一はバツの悪そうな顔をして黙ってしまった。 「黙るってことは……容疑を否認してるんだな」 「ま、まあな」 「だったらなぜお前が黙る必要がある」 「……」 恵一は困ったように頭を掻く。 そしてボソッと呟いた。 「お上の意向だ。取り敢えず、これ以上話をややこしくしたくないって理由で嘘の自白を強要してる」