考え事をしていた紘哉の肩を羽兎が叩く。 ハッとなり羽兎の方を向くと、彼女は大木の根元を指差した。 そこには楽しそうに歌を歌いながらブランコをこぐ隼美がいた。 二人は隼美に近寄った。 「隼美ちゃん、何してるの?」 羽兎が人懐こそうな笑顔で話しかける。 隼美は一瞬体をビクッとさせると、泣き出しそうな顔で二人を見た。 「おねえちゃんたち、だれ?」