恵一は困ったように頭を掻く。
そして紘哉に向けて指をビシッと突きつけた。

「だったらお前も情報渡せよな!」

「んなもんねぇよ」

「それじゃあ、お前違和感なかったのか?」

「何の?」

「この家に来たときの!特に人間関係な!」

紘哉は腕を組んで考え始める。

早裕に優に隼美に武子……

やがて、ある一つの事が紘哉の頭に浮かんだ。