「……で、花形さん。一体どうしたんですか?」 羽兎が聞くと、恵一は思い出したように手を叩いた。 「そうそう。やっと捜査員がいなくなったからここも捜査許可をあげるって事ですよ」 「おぉー!」 羽兎の歓声に紘哉はピクリと反応する。 しかしここで食い付く事はプライドが許さない。 彼は二人の会話に耳をかたむける。 「何か見付かったことはあるんですか?」 「なんにもないですよ。見ての通りです」