呼び出されたところは殺害現場だった。

部屋の物も昨晩と同じまま。
唯一違うところと言えば、死体が消えて白いロープで縁取られている事だ。

そこで貧乏揺すりをしている恵一。
明らかに不機嫌な様子でいる。

彼は紘哉の姿を見るなり、遅れたことを叱責した。

「遅い!」

「……悪い。ちょっと色々とあってな」

「どうせ優さんと話してたんだろ」