「優さん!久し振りだね」

「ええ、そうですね」

優は年のわりに落ち着いて見える。
微笑む彼女は花畑にいたらいい絵になるだろう。

「そういえば今までどちらにいらしたんですか?」

紘哉は聞いた。
今朝から彼女の姿を見ていなかったことを思い出す。

「今まで刑事さんのところで事情聴取されていました」

「そうだったんですか」

「ええ。昨日は私、早々と寝てしまったものですから……」