バカみたい。


永都先生に、ただ似てるっていうだけなのに。


この人は、先生じゃないのに。


惑わされてはダメ。

それはわかっている。



……でも、


全てを見透かしたようなその瞳に、体が動かなくなる。




そんなあたしの様子に気付いたのか、ネオは苦笑しながら言った。


「冗談だよ。そんな怯えないで。送るよ。家はどこ?」


「い、いい!タクシー呼んでくれたら帰れるから!」


視線をさけるように、あたしは俯き加減で言った。