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ゆっくりと目を開けると

ぼんやりとした視界に、白い天井が映し出された。


周りを見渡せば、真っ白な無地の壁が四方にあたしを囲んでいる。



……ここは、どこ?



身を起こそうとすると、広いダブルベッドの上にいることに気づいた。


着てる服は、昨日のままだ。



薄暗い照明と、幻想的な赤い光を放つキャンドル。


物がほとんどない、すっきりとした部屋。



この見覚えのない空間に、あたしはハッと目を見開いた。



あたしの部屋じゃない。


ここはいったい、どこなの?



体に掛けられたシーツをとり、勢いよく身を起こして


冴えない頭のまま、記憶を辿った。