「薫さん、どうして……?」




もう、会うこともないんじゃないだろうかと、思っていたから


あまりの偶然に、あたしはただ茫然と目を見開いた。




だけどそんなあたしの顔を覗き込み、薫さんは安堵したように胸をなでおろしていた。



「よかった。花音さん、やっと会えた」


「えっ?やっと、って……」


「ずっと、あなたのことを探してたのよ。連絡先がわからないものだから」




薫さんがあたしを、探してた?


いったい、どうして……?