行く宛てもなく、彷徨い続けた。 日が一番高い所に昇り、やがて落ちていくのを感じながら ただふらふらと、街を彷徨い歩いていた。 薫さんの口から明かされた真実は、時間がたつにつれてその色を濃くしていく。 ネオはあたしのことを愛していない。 いや、むしろ憎んでいるのかもしれない。 『僕から離れるなんて、許さない』 そう言ったのは 永都先生のものを、自分のものにしたかったから……?